日本では、ガソリン車(ハイブリッド車含め)が主流で、EV(BEV)はまだまだという感覚ですが、欧州、中国を筆頭にEVが進んでいます。
欧州はどれぐらいEVが進んでいるのか?
21年4月の新車販売の内、BEVが占める割合はざっくり以下の感じです。ノルウェーでは新車販売の半分はBEV、スウェーデンでも20%、ドイツでも10%以上の比率となっています。欧州の合計で見ると、BEVの割合は7.1%と前年同月比で136%増と着実に台数を伸ばしてきています。
・ノルウェー :54.9%
・スウェーデン:22.2%
・ドイツ :10.4%
・オランダ :9.9%
・フランス :6.8%
・イギリス :6.5%
一方、日本のBEVシェア(20年)は、わずか0.3%程度。1%にも満たしていない状況と比較すれば、どれだけ差が付いているのか、一目瞭然です。
ではなぜ日本ではBEVが浸透していないのか?
国からの補助金クリーンエネルギー自動車補助金(最大42万円)がありますが、充電器の数も欧州と比べて劣っており(人口1万人当たりの充電器数:日本2.3基、フランスは3倍の6.9基、スウェーデンは10基)、EVに関しては電欠を心配する声が上がっているようです。
大きな理由としては、①EV普及に対する日本政府のバックアップ/支援がの低さ、②自動車メーカーとしてのEV投資への本気差が足りないところが要因だと思います。
EV普及には、補助金、税金、充電設備のインフラ投資等、政府の後ろ盾が必ず必要です。中国では、エンジンでは、もはや日本や外資メーカーに勝てないと分かっているので、EVでゲームチェンジをする気概で、どんどんEVへ投資できるよう環境を整えています。中国政府の強烈な推進のもと、新興EVメーカー(Nio、Xpeng等)筆頭に、EV化が進んでいる状況です。
日本ではハイブリッドでの成功体験が、ズルズルと尾を引きずっており、自動車メーカーとしても強みであるハイブリッドを捨て、EVへの舵切りをまだしたくないというのが本音だと思います。さらに、大手自動車メーカーになればなるほど、雇用問題、部品ベンダーとの関係性が複雑に関わっており、中々大胆にEVへ切り替えができないステータスです。
とはいえ、確実に世の中は、EV化が進んでおり、家電や携帯電話と同じ末路を歩まないように自動車メーカーには頑張ってもらいたいところです。
BEV = スマホ
PHEV = ブラックベリー
ガソリン =ガラケー
実際に中国では、上海等の沿岸都市部では、若者を中心に、既に上記のような図式が出来上がっており、ガソリン車(ハイブリッド含めて)は、デザインも販売の仕方も古臭いというイメージができつつあります。
EVは車という商品を超え、明らかに私たちのライフスタイルを変えてしまう商品になってきますので、来るべき日に備えて、日本の自動車メーカーは何としても生き残ってもらいたいです。
ではでは、Have a nice day!